【奄美大島の小さな博物館「龍の郷」を紹介します】

2023年2月12~14日の3日間、鹿児島県の奄美大島へ行ってきました。目的はホエールスイムで、この時期に奄美大島周辺に現れるザトウクジラをシュノーケリングしながら観察するというもの。個人旅行ではなくダイビングショップのツアーでした。


その滞在中、かつて西郷隆盛が3年ほど生活していた建物が「西郷南洲流謫跡」として公開されているそうなので、他のツアー参加者の希望もあり行ってみることに。

ただし、ここは私有地にある個人所有の施設なので、開いていない日もあるとのこと。この日は、開館まで少し時間がありました。

というわけで、開館前に敷地内を覗き込んで撮った写真。

本来の目的地は西郷南洲流謫跡だったんですが、門が開くまでしばらく周囲を散策したら別のスポットが見つかり、そちらに入ることになってしまいました。

龍の郷

散策中、気になった案内板がこちら。

南の島の小さな博物館「龍の郷」だそうです。内容は「世界の龍(ドラゴン)」「奄美の古代ロマン」で、併設されているのが「ヨシミ チガギャラリー」。入場料は500円と書かれています。

この時点でB級スポットの匂いを感じ取り、これはぜひとも見てみないといけないという気持ちになりました。他のツアー参加者といったん別れ、一人で案内板のほうへ。

博物館へ行ってみると、これはもう完全な民家。つまり個人が趣味で集めた収集品が展示されているのは明らかで、ここでB級スポット確定。

庭を挟んで民家の反対側に、神社と展示館らしい建物が並んでいました。下の写真が神社。

神社を見ていたとき、私の姿を見つけて民家から住人の方(この博物館の館主さん)が声をかけてくれました。しばらく話をして、料金の500円を払い展示品の説明を聞くことに。

展示館は、かなりきれいな建物になっています。

中に入ると、砂浜で見つけた貝殻やサンゴなどがきれいに並んでいました。

イセエビの抜け殻もありました。

ウミガメの剝製は、さすがに見つけたものではなく購入品でしょう。

それにしても、この整理ぶりからも几帳面さが伝わってきます。

展示館を出て、続いて民家のほうへ。途中、先ほどの神社は奈良県から棟梁を呼んで建立したものと話してくれました。展示館の建物といい、かなり金がかかっています。

民家の中に上がらせてもらうと、龍に関する収集品が応接室にたくさん並んでいました。

いいですねえ。こういう「採算度外視で集めた収集品を展示している個人博物館」は大好きです。

アジア、ヨーロッパなど世界中の収集品がずらり。

ここで、この家の住人であり龍の郷の館主であるヨシミチガさん(本名は原田千賀子さん)について触れておくと、もともと奄美大島出身で水彩画等の講師をされている方だそうです。現在は奈良県と奄美大島を行き来しているそうなので、このとき出会えたのは幸運でした。

展示品についての説明を聞きながら見て回ります。最初は知人からもらった龍の工芸品がきっかけだったそうで、それから龍に興味を持ち展示品が増えていったとのこと。

どれもそれなりの費用が掛かっていそうですが、金儲けではなく「好きだから」という理由で集められた展示品がほとんど。こういう空間は独特の居心地の良さがあります。

さらに見て回りたいところですが、他のツアー参加者から「そろそろ出発します。今どこにいますか?」という連絡が来ました。残念ですが、この和室を見てからお別れ。

他にも展示品を並べた部屋があり、コーヒーも出してくれるそうですが、これで出発。わずか20分ほどの滞在に終わってしまいましたが、予想外の出会いもあり、楽しめました。

こういう個人博物館への興味は人それぞれだと思うので「なんで500円も払うの?」と思う人もいるかもしれませんが、私は大好きです。展示品の内容を考えると、500円以上の価値は十分にあります。

短い滞在だったため、各展示品の内容を詳しく解説できるほど話を聞けなかったのが残念。次回、奄美大島へ行くのがいつになるかわかりませんが、その際は時間を取って見学したいものです。

<公式サイトがあったので紹介>


龍の郷の近くに、わりと広い墓地がありました。

目立っていたのが、こちらの石像。

この地方の習慣なんでしょうかね。

ホエールスイム

せっかくなので、そもそも奄美大島を旅行した主目的のホールスイム風景も簡単に紹介しておきます。

まずは、シュノーケリングで見たザトウクジラ。かなり下のほうを泳いでいたのでうっすらと見えただけでしたが、それでも迫力があります。

船の上から見たザトウクジラ。潮吹きや尾びれを叩きつける動作などを見ることができました。

ただ、広い海面のどこかに突然現れるので、写真や動画を撮るのがなかなか難しいものです。

急浮上して海面上に飛び出してくるシーンは迫力があるのですが、タイミングが合いません。テレビのドキュメンタリー番組みたいにはいきませんね。

シュノーケリングで見たクジラの動画と、船の上から眺めた風景を下に載せておきます。

クジラは冬の奄美大島の風物詩なので、また見てみたい。

ハートロック

滞在最終日、少し時間があったのでハートロックという場所へ行ってみました。砂浜にあるあちらの岩場にハートロックがあります。

ハートロックがどんな岩かについては、名前から想像できるはず。

つまり、名前の通りハート型をしたタイドプール(潮だまり)のこと。

こういうスポットは案外「特定の角度から見ないとハート型にならない」というケースも多いんですが、ここはきれいなハート型といえるかも。

ここで撮った動画を載せておきます。

ハートロックといえば、一般的には沖縄県古宇利島のティーヌ浜にある岩のほうが有名のはず。私は2018年の伊江島でのダイビングの際に立ち寄ったことがあります。

その際「絶対にハートロックカフェという店があるはず」と思っていたらハートロック食堂しかなかったのが拍子抜けでした。その旅行後、遊びで作ってみたロゴがこちら。

定年後は古宇利島か奄美大島のどちらかでハートロックカフェを始めてみますかね。

伊江島でのダイビングについては以下のページを参照して下さい。

奄美大島の標識

特にB級物件というわけではありませんが、最後に奄美大島で見かけた標識を紹介。観光客のレンタカーによってクロウサギが轢かれる事故が起きているようです。気を付けましょう。

自転車とクロウサギとカエルの共存を呼びかける道路標識。奄美大島にはアマミイシカワガエルやオットンガエルなどの固有種が生息しているそうです。

これで奄美大島の紹介は終わり。また数年後に旅行してみたいものです。

コメント