もともと鉄道が好きなので、学生時代は長期休み中に青春18きっぷを使って各駅停車の旅を頻繁にやっていたんですが、さすがに社会人になってからは機会が減少してしまいました。
それでも、かつては数年おきに実行していて当サイト本館の国内旅行編に旅行記をいくつか載せていますが、確認してみると2009年の静岡旅行が最後になっています。
というわけで各駅停車の旅からは足が遠のいていたんですが、最近になって「秋の乗り放題パス」という切符が存在していることを知りました。青春18きっぷとの違いは「有効期間が3日間」「連続する3日間に限る」というくらいで、他は特に変わりません。
そこで、2023年の秋、14年ぶりに普通列車と快速列車だけを乗り継いで遠出してみることにしました。こちらがその「秋の乗り放題パス」で、購入時に使用する日付を指定する必要があります。
行き先については、「九州一周」「四国往復」「山陰地方へ行く」等を検討した結果「片道2日間かけて東京へ移動し、3日目は北関東にあるいくつかのスポットを訪問、4日目に飛行機で戻る」というプランを選択しました。
これは、以前から以下の3ヶ所に興味があったため。
- 珍宝館(群馬)
- 命と性ミュージアム(群馬)
- 岩下の新生姜ミュージアム(栃木)
丸2日かけて東京まで移動していったい何を見ているのかと思うかもしれませんが、B級スポット巡りは本当に楽しい。
旅行初日の朝、佐世保駅から移動開始。
佐世保駅はJRの駅としては日本最西端になります。佐世保バーガーのキャラクターに見送られて、東京まで約1300キロの旅に出発。
最初に乗るのは8時51分発の鳥栖行き普通列車。今回は、乗車する列車をすべて写真に撮ってみました。
10時57分に鳥栖に到着。乗車時間は2時間6分。ここで30分以上の待ち時間があり、11時34分発の区間快速列車で門司へ。
列車内はほぼ満員だったものの、博多駅で多くの乗客が下りた時に座ることができました。2時間13分の乗車時間で、13時47分に門司に到着。
14時3分発の下関行きに乗換え。
乗車時間7分で下関に到着。九州を出て本州に入りました。
続いて14時25分発の岩国行きに乗換え。九州では見ない黄色一色の列車に乗ると、JR西日本エリアに入ったことを実感します。
17時36分に岩国に到着。乗車時間はこの日で最も長く、3時間11分。
続いて17時48分発の糸崎行きに乗換え。次第に薄暗くなってきました。
広島を過ぎ、すっかり夜になった20時3分に糸崎に到着。
20時17分、この日最後の列車に乗換え。
21時49分、宿泊する岡山に到着しました。佐世保を出発してから、約13時間かかったことになります。
長い移動でしたが、もともと列車に乗っている時間は好きなので、それほど疲れませんでした。やはり鉄道の旅は楽しい。
岡山での宿泊先は「ホテルキャビンスタイル」。キャビンというのは、カプセルタイプを少し個室に近づけたようなイメージ。
廊下はなんだか高級そうな感じなんですが、ドアを開けたら中にはベッドしかありません。
宿泊料金は1泊2,800円。私の場合はホテルは泊まれたらいいので、まったく問題ありません。
鉄道の旅2日目。岡山から東京までは12時間の移動になります。佐世保~岡山より200キロほど長いのに所要時間が短いのは、姫路~米原の新快速が威力を発揮するのと、やはり大都市エリアは線形がいいため。
この日最初の列車は、7時43分発の相生行き。黄色い列車に乗るのは相生まで。
8時53分に相生に到着。乗継ぎ時間2分で姫路行きに乗換え。
9時14分、姫路に到着。ここから関西名物の新快速での移動になります。
9時26分に姫路を出発。車内は満員。
東経135度の明石天文台を眺め、三宮で多くの乗客が入れ替わり、大阪でようやく座ることができました。
11時53分、米原に到着。やはり新快速は快適です。こんな速い列車に乗車券だけで乗ることができるのは、地方在住者から見ると羨ましい限り。私鉄との競合が激しいエリアという特殊な事情があるんでしょうけど。
続いて12時0分発の大垣行きに乗換え。
12時35分、大垣に到着。大垣といえば、学生時代はあの「大垣夜行」で何度も早朝に降り立った駅なので、なんだか懐かしい。大垣夜行はその後「ムーンライトながら」として運行していましたが、今はもう廃止されています。
しかし乗継ぎ時間は6分しかないので懐かしい雰囲気に浸ることもなく、12時41分発の豊橋行き快速列車に乗換え。
名古屋を通り過ぎ、14時9分に豊橋に到着。ここでの乗継ぎ時間は、この日もっとも長い15分。急いでパンなどを買い、14時24分発の浜松行きに乗換え。
しかし列車がロングシートかつ満員だったので食べることもできず、14時59分に浜松に到着。
続いて15時10分発の熱海行きに乗換え。この列車もロングシートだったので、再び食べることができず。
17時43分、熱海に到着。乗車時間はこの日もっとも長い2時間33分。前日の糸崎駅の写真と比べると、ほぼ同じ時間なのに空は真っ暗。東に進んできたことを実感します。
ここで最後の列車に乗換え。高崎線直通の前橋行きで、この列車はクロスシートだったのでようやくパンを食べることができました。
17時51分に熱海を出発。しかし15両という長大な編成を見ると、やっぱり東京はすごい。
そして19時56分、この日の目的地になる赤羽駅に到着しました。「楽しかったので疲れなかった」と言いたいところではあるものの、豊橋~浜松~熱海の移動はロングシートということもあってちょっときつかったかも。そして静岡県は横に長いことを実感。
この日の宿泊先は、赤羽駅のすぐ近くにある「Single CABIN 立花」。名前はキャビンでも、一般的なカプセルタイプ。
宿泊料金は1泊2,300円。カフカ的な体験になるかと思ったんですが、わりと普通のカプセルホテルでした。
鉄道の旅3日目は、早朝から各駅停車を利用して高崎線や両毛線を乗り継ぎ、群馬と栃木のB級スポットを回ってきました。それらの訪問記は別に作成しているので、そちらを参照して下さい。このページの下のほうでリンクしています。
3日目の宿泊先は、鶯谷駅から歩いて15分ほどのところにある「1泊1980円ホテル Tokyo」。あまりにもストレートな名前ですが、宿泊料金は税込みで2,180円。
外国人バックパッカーたちの利用も多いようで、フロント前のボードにはいろんな国の人たちの写真が貼ってありました。かつて世界各地で安宿を泊まり歩いていた者としては、懐かしく感じる風景です。
こちらが宿泊スペース。ドミトリーみたいな雰囲気のキャビンタイプといった感じ。
一般的なカプセルホテルよりは空間が広いので、わりと快適。
今回の旅行では、宿泊料金は3泊合計で7,280円。極端に安い宿泊施設がどんな感じなのか、体験する目的もあって意図的に安いところを選んでみたんですが、まったく問題ありません。まあ、私の場合はホテルは寝られたらいいと考えているので。
特にホテルにこだわりがない場合、こういうところに宿泊して節約するのもおすすめ。
旅行最終日は LCC のジェットスターで成田から福岡空港へ。成田空港行きのバスが出る有楽町まで山手線で移動したんですが、ちょうど通勤時間帯に重なってしまい、列車内は本当に身動きできないほどの超満員。
地方に住んでいると満員電車など滅多に見ることはないので、久しぶりの体験でした。東京で働いている人って大変なんですね。
では、成田から九州へ。
丸2日かけて移動した距離を飛行機で戻り、これで14年ぶりの各駅停車の旅は終了。またこういう旅をやってみたいものです。
この鉄道旅行の目的地だった3ヶ所のB級スポットについては、以下の訪問記を参照して下さい。
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