【生月大魚籃観音(長崎県 / 生月島)を紹介します】

九州本土から橋を伝って行くことができる西の果ての島が長崎県の生月島です。下の写真は、平戸市の「鯛の鼻自然公園」(標高447m)というところから眺めた生月島方面。青い橋が平戸と生月を結ぶ生月大橋です。

生月大橋を渡ってすぐのところに「生月大魚籃観音」という観光スポットがあります。場所はここ。

ここに、ブロンズ像としては日本屈指の大きさとされる高さ18メートルの観音像があります。特に珍寺というほど変わったスポットではありませんが、この観音像は一見の価値は十分あるので、当サイトで紹介することにしました。


生月大橋を渡ってすぐのところに道の駅があるので、ここで休憩してもいいでしょう。私が訪問したときは橋梁の一部がメンテナンス作業中でした。

では、道の駅を出発して生月大魚籃観音へ。観音像の裏手に駐車場がありますが、国道沿いの土産物店やレストランが集まっているエリアに車を停めて、そこから歩くのもいいと思います。そんなに遠くはなく、ひなびた感じの細い路地を歩いて行くのも楽しいものです。

坂道を上がっていくと、やがて観音像に到着します。

こちらが生月大魚籃観音の全景。

ネット上ではブロンズらしくきれいな緑色をした写真も見ることができますが、今はかなり腐食してきているようです。海沿いで潮風が当たる場所なので、痛むのも早いのかもしれません。

観音像が両手で抱えているのは魚かご。この観音像は「海難者および魚介類の霊の追悼」「漁船の航海の安全祈念」を目的として建てられたものです。

ただ、そろそろ大規模メンテナンスをやった方がいいかもしれません。

観音像の体には、ブロンズを張り合わせたときの継ぎ目が残っています。これは建立の際にきれいに消しておいてほしかったものですが、まあ無理は言わないことにします。個人的には、2001年のエジプト旅行で見たアブシンベル神殿を思い出して感慨深かったんですが。

観音像の中は、こんな感じ。10分の1のサイズの生月大魚籃観音像も安置されています。もっとも、入れるのは台座の部分であり、観音像の胎内めぐりなどはできません。

観音像の後ろへ回ると、この観音像が座像ではなく胸像ということがわかります。おそらく、波の中から上半身だけを海面上に出しているところがイメージされているはず。

観音像から生月大橋方面の眺め。「こいのぼり」の曲で歌われている甍(いらか)の波を連想させるような、のどかな風景です。

余談ですが、トラス橋って中から見上げると迫力がありますね。

生月島は長崎県の最果ての島なので、なかなか行く機会はないかもしれません。参考までに、佐世保市の中心部からの距離は約50キロ、車で1時間15分ほどかかります。しかし生月は本当にのどかでいいところなので、興味を持った人は訪れてみて下さい。

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