2019年初頭から趣味として始めた登山の一環として、2019年10月に長崎県平戸市にある「志々伎山(しじきさん)」という山に登ってきました。
場所は平戸島のほぼ南端です。私は佐世保市在住なので車で1時間半ほどで移動できますが、一般的にはあまり登る機会のない山かもしれません。
標高347mという低山ですが、登山道がそれほど整備されていないのでワイルドな登山を楽しめる山です。
また、登山の時に予想外のB級スポット「本土とつながった最西端の道」にも出会えたので、併せて紹介します。
志々伎山
平戸大橋を通って南下し、野子という集落で「阿弥陀寺」という案内が現れるのでそちらへ向かいます。阿弥陀寺の近くに、登山者のための駐車スペースがあります。
ここに車を停め、志々伎神社の鳥居へ。
ここから登山開始です。
歩き始めてすぐに志々伎神社があり、そこまでは石段なども作られています。
こちらが志々伎神社。
ここにトイレがあるので、利用させてもらってから先へ進みます。
ロープが張ってあるところから先が本格的な登山道です。まるで結界という感じがして、気分が盛り上がります。
いきなり登山用のロープが登場。この山は登り始めてからすぐに急勾配が続きます。
これはもう登山道というより岩の表面を登る感じ。
ロープがないと、ここが登山道ということもわかりません。
途中、視界が開けて海が眺められる場所がありました。東シナ海の眺めはきれいです。
「稚児の塔」という案内がありましたが、近くを探してもそれらしいものがなく、どれが稚児の塔なのかわかりませんでした。
明治33年の石碑もありました。
登山道はずっとロープが張ってあります。低山とはいえ、かなり本格的な登山です。
アスレチックみたいな登山を楽しみ、登り始めてから50分ほどで山頂が見えてきました。
山頂に到着。小さな祠があります。
山頂からの眺め。山頂は岩場になっているので、平戸島と海の眺めは抜群です。風が涼しいので気分がいい。
山頂で他の登山客にも会いましたが、みんな年配の人ばかりで登山が高齢者の趣味になっていることを実感します。元気な人が多いのはいいんですが、山ガールはいったいどこにいるんだろう。
山頂から下を見下ろしてみました。
景色を楽しんだ後、下山開始。
阿弥陀寺まで下りてきました。霊場が作られていたので、そこを歩いて車に戻ります。
登り始めてから下山完了まで、休憩時間を含めて2時間ほどでした。低山ですが、ロープが張られているルートが多く、わりと本格的な登山を楽しめます。
長崎県に住む人間でもない限り、平戸はなかなか行く機会のないところとは思いますが、登山が趣味の人は一度は登ってみてください。
本土とつながった最西端の道
この日の目的地は志々伎山だけだったんですが、登山口の駐車スペースで Google Map を見ていると「本土と繋がった最西端の道」という場所が目に留まりました。
佐世保市小佐々町の神崎鼻というところに「日本本土最西端の地」がありますが、本土とつながった最西端の道というのは初めて見ました。本土から船を使わずに橋を通って行ける最西端の場所みたいです。
なんとなくB級スポットの匂いがしますし、こういうのを見たら行ってみたくなりますね。
そちらへ向かって走っていると、先ほど登頂した志々伎山が遠くに見えました。
さすがに「最西端の道」なんていう標識はなかったので、Google Map を頼りに道を見つけました。ここがその「本土と繋がった最西端の道」です。
しばらくはよかったんですが、道が予想以上に狭くて片側が崖になっていたりするので、次第に不安になってきました。私は3ナンバーのインプレッサに乗っているので、もう幅がぎりぎり。
対向車が来たらアウトですし、道がこの先さらに狭くなる可能性もあります。そのため、途中の道路わきに車1台分のスペースがあったところで車を停め、そこから歩くことにしました。
林の中をしばらく歩いていると、急に視界が開けて道路の終点が見えました。あの軽トラが停まっているところが最西端の場所みたいです。
ついに最西端に到着。日本には様々な定義での最西端の場所がありますが(日本最西端、本土最西端、本州最西端など)おそらくここが日本一マイナーな最西端でしょう。
この看板は明らかに手作りという感じ。おそらく誰かが勝手に置いたものと思います。
最西端からの眺め。海はきれいです。
ちょっと漂着ゴミは多いんですが。
軽トラが停まっているので誰かがここへ来ているはずなんですが、このときは誰も見ませんでした。どこか離れた場所で釣りをしていたのかもしれません。
本来の目的は登山だったのに、今まで知らなかったB級スポットに出会えたのは予想外の収穫でした。ネットで検索しても情報がほとんど見つからないので、ここへ来たことのある人はかなり少ないと思います。
帰宅後、 Google Map を航空写真で見てみたところ、この最西端の先にも陸地は続いていますが満潮時にはおそらく水没するようです。
ということは、干潮時に歩いて行ける最西端は以下の場所になるはずです。
実際に行けるのか、危険がないのかという点は調べていませんが、もし安全ということがわかればいつか行ってみたいものです。
(2021年9月 追記)
YouTube を見ていたら、隣の島へ渡ってみた人がいました。車載カメラでの撮影も含まれているので、「本土と繋がった最西端の道」が実際はどういう感じの道なのかもわかります。
一応、島までは渡れるようですが、その先まで行けるかどうかはわかりません。島の南端にある「魚釣崎」は「磯釣りのポイント。歩いて行くところではなく、瀬渡し船を利用するべき」となっているようですし、さすがに最西端まで歩いて行くのはやめた方がよさそうです。残念ですが、遭難するかもしれないようなことはやめておきましょう。
(2021年9月 追記)
2021年8月に五島列島の宇久島へダイビングに行った際、佐世保と宇久島を往復するときに平戸の沖を船で航行しました。そのときに眺めた志々伎山。
2年前は、あの山頂に立っていたんですねえ。
このアングルで志々伎山を眺める機会は普通はないはず。珍しい体験でした。
(2021年10月 追記)
2021年後半の時点で、コロナの影響により進入禁止になっているようです。道路の入口ではなく途中にゲートが作られているため、ここまで車で行ってしまうとバックで戻らないといけなくなります。
残念ですが、コロナの状況が落ち着くまで、ここを訪れるのは控えましょう。
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