【福津市にある鬼塚子宝観音を紹介します】

日本には子宝を祈願する寺院や神社が各地にあります。こういう寺院や神社は、もちろんすべてというわけではありませんが、境内で男根信仰が見られるケースが多くあります。

福岡県福津市にも「鬼塚子宝観音」という小さな寺院があり、その風景がちょっと面白いということがわかったので、行ってみることにしました。場所はこちら。

今回訪問したのは2022年4月9日で、この日は写真からわかる通り雲ひとつない快晴でした。


JR福間駅前から西鉄バスに乗り、鬼塚観音方面へ。この路線はのどかな田園地帯の中を走るので、景色を眺めているだけで楽しめます。

最寄りのバス停は「勝浦局前」で、麦畑をバックにしたバス停の景色もいい感じ。

バス停の近くに、名前の由来になっている勝浦簡易郵便局がポツンとありました。なかなかの Dr. コトー感。

ここから静かな集落の中を10分ほど歩き、国道に出ると鬼塚観音が見えてきました。

国道を渡り、鬼塚観音へ。

大きな観音像と、かなり立派な門があります。

この門は「守霊之門」。

守礼の門といえば沖縄県首里城のものが有名ですが、この門も大きさは小さいものの形式は似ています。

この守霊之門の由来については、こちらに書かれていました。戦争中、この地域から招集された人たちが沖縄戦で戦死し、その鎮魂と供養のために建てられた門ということです。建造は昭和61年。

この由来を読んでいると、単に「男根がたくさんある変わった風景が見たい」という気持ちで訪れてしまったのが申し訳なく思えてきます。

門をくぐり、本堂へ。立派な守霊之門と比べると、本堂はこじんまりとしています。

早速、本堂の前に石造りの男根がありました。

まずは本堂に参拝。なかなか立派な物件が見えています。

白い下半身の像が、中央に安置されていることから本尊だと思われます。その両側には、木彫りの大きな男根がふたつ。

中央の御本尊は、色と形からなんとなく女性のように見えます。

しかしながら、股間には見事な男根が。実は男性の像だったんでしょうか。

立派な男根と、そして沖縄戦で亡くなった方たちに参拝し、本堂内を見てみるとノートが置いてありました。このノートは参拝者たちが自由に書き込んでいるもので、印象に残ったものをいくつか紹介します。

本当に、人生の一部ですね。今後もお互いに男根めぐりをしていきましょう。

ページを埋め尽くす漢字に圧倒されます。特に、何度も繰り返して書かれていた「念波観音力」が強烈。

ベトナムから来たんですか?

やはり、こんな人もいました。

最後がちょっと下品になったので、口直しにこういうものを。レターケースの中に、参拝者が持ち帰っていい紙が何種類か入っていました。

続いて、本堂の横にあるこちらのお堂へ。お堂の横には「当地は勝浦地名発祥の地です」と書かれた案内書きがありました。

勝浦といえば千葉県勝浦市や和歌山の那智勝浦が有名でしょうけど、それらの地名もここが由来だそうです。(出展:勝浦古代ロマンを語る会)

お堂の中には、こういうものが安置されていました。

印象に残ったのが、こちらの2体。

それぞれ、股間をアップで撮ってみました。

こちらはなんと植毛されていました。細かく作り込んである姿に感動。

木彫りの男根の間に置かれている串団子が、なんだかかわいい。

境内の木には、なぜかたくさんの球体(おそらく漁業で使うブイだと思います)が掛けられていました。

まるで木の実がなっているように見えるところが面白い。いったい、どういう意味で飾られているんでしょうかね。

小さな寺院なので、すぐに一回りできます。そろそろ帰ろうかと思って本堂を見上げると、男根が突き出していました。

なかなか立派な姿です。まるで大砲みたい。

さらに、守霊之門の外から本堂を見上げると、屋根の上にも男根が。

男根に向かって「いつまでも元気でいられますように」と参拝してきました。私もすでにアラフィフですからねえ。

これで参拝を終え、鬼塚観音の横の道を上がってみました。振り返ると、のどかな田園風景の中に寺院があるのがわかります。

坂道を上がっていくと、貯水池になっていました。いつかテレビ東京が水を抜きに来るかもしれません。

これで鬼塚観音の訪問を終え、福間駅へ戻ることにしました。小さな寺院ですが、周囲の田園風景が本当にのどかで、ゆったりとした気持ちになれます。このページで興味を持った人は、沖縄戦で亡くなった方たちへの慰霊も含めて、参拝してみて下さい。


福間駅からは西鉄バスを利用しましたが、ここにはもうひとつ「ふくつミニバス」という路線があります。どちらも本数が少ないので、今回は事前に時刻を調べておいて行きは西鉄バス、帰りはふくつミニバスを利用しました。

ただし、ふくつミニバスは日曜と祝日は運休です。このため、今回は土曜日に訪問しています。

ふくつミニバスの乗り場は西鉄バスよりも近く、歩いてすぐのところにある「あんずの里」という道の駅みたいな施設にあります。ここでパンと飲み物を買って休憩。

季節柄、鯉のぼりがきれいでした。

駐車場の横にあるバス停で待っていると、ミニバンみたいなバスがやってきました。西鉄バスと違って集落の中を回ってから福間駅へ移動するので、旅行者としては面白いものです。麦畑の中のドライブを楽しみ、これで今回の鬼塚観音訪問の旅は終了。

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